限られた人々だけが行使できる異能の力”魔法”が存在する世界。

若き魔法行使者が世界各地から集まる“王立魔法教導学校”には、学内でも選りすぐりにダメな生徒たちが集められたクラスがひっそりと存在していました。…ええ、悲しいことに私たちのことです。

クラスメイトはみんなとっても個性豊か。みんな決して夢を諦めずに立派な魔法使いになろうと日々がんばっています。…でも残念なことに、結果はいつも空振りに終わっているのです。

ある時、私たちは”魔法の秘密”を偶然知ることになります。それは「人々の強い”想い”が現実に作用することで魔法となる」というこの世界の法則でした。そして、この法則を知ったある一人の少女による奇想天外な発想が、私たちの運命を大きく変えたのです！

「人の“想い”が魔法となるのなら…『私たちが立派な魔法使いになれますように』って、もっとたくさんの人たちに想ってもらえばいいんじゃないかな！？」

成績も全然良くないですし、派手に人目を惹く魔法なんてとても使えないですし、おまけに学校内では忘れかけられていますし…そんな私たちのことを応援してもらうためにとった驚きの方法、それはなんと”音楽”なのでした！

そう、私たちの魔法への想いを歌にのせて歌うのです。たくさん歌って、たくさんの人達に知ってもらって、そしてたくさん応援してもらうのです。私たちの歌を聴いたまだ見ぬ誰かに想ってもらうのです。
「私たちが魔法使いになれますように」って。

そんなこんなで、ある時から学校や街の広場、舞台や劇場といったそこかしこに、きらびやかな衣装に身を包んで軽快なメロディの音楽を歌い上げる少女たちの姿が度々見かけられるようになりました。そう、私たちです！

…でもこれって、本当に成功するのかなあ？本当に成功したらいいな。だって、私たちの夢が懸かっているのですから。

要するに！まだ魔法少女未満な私たちはあなたたちの応援によって魔法の力を得ることができるのです。

そしてどうか私たちを本物の”魔法使い”へと導いてください、なのですっ。